梨状筋症候群
梨状筋症候群
「概念と病態]
梨状節の「異常状態に外傷が加わって
起こる坐骨神経痛に対し、
状粉症候群という名称が
最初に用いられた。
坐骨神経の梨状筋部における
解剖学的破格について、
Beanaらは目21-27
のように分類している。
本邦手術における破格例の
頻度は約 40%であるが,
正常例においても筋腹内の
腱性部分による絞扼例や
外傷および特定のスポーツによる
overuse が誘因で発症した症例な
どが多く報告されている。
また特異な病態としては,
下殿動静脈部における
動静脈奇形などの血管異常や
梨状筋周囲の炎症または
腫瘍なども坐骨神経障害を
引き起こす可能性がある。
骨盤骨折や人工関節手術後など
の後天的要因までも含めると,
実際は実に多くの病態
が関与しており,
骨盤外坐骨神経障害という
名称も提唱されている。
「臨床症状]
下肢に放散する痛みを伴う
殿部痛が主症状であり,
根性疼痛との鑑別がしばしば困難である。
Valleix 点での圧痛が極めて強く
座位保持が困難で,
大殿筋の萎縮が見られる点が参考となる。
理学所見では,股関節屈曲内旋強制
屈曲外転外旋ストレス により
疼痛が増強し,しばしば股関節外旋位での
歩行を呈するようになる。
また,疼痛のわりには SLR test
が強陽性とはならない。
神経学的には,運動,知覚とも一般に
腓骨神経領域の障害が強いが,
これも根障害との鑑別が容易ではない。
[診断のポイント]
①殿部打撲などの外傷歴や特定のスポーツ。
②下肢放散痛を伴う殿部痛があり,
Valleix 点での腰仙椎部の疾患
圧痛が特別強く, Freiberg test 陽性。
③画像診断上は神経根障害が否定され,
坐骨神経ブロックが著効を呈する。
④筋電図検査では,大殿筋に神経原性の
異常を認めるが,上殿神経支配の中,
下殿筋は正常である。
「 治療方針
①画像検査から根障害を否定され、
確定診断がつかずに漫然と
治療される場合が多いので,
十分に病態を理解させ患者との
信頼関係を築くことが第一である。
②診断的治療の意味でまず
坐骨神経ブロックを行う。
「保存療法
①ステロイドと局麻剤による
坐骨神経ブロックや梨状筋内への
注入が著効を呈するが,
持続効果はまちまちである。
通常,週1回の割で3回程度行う。
②特定のスポーツによる
overuse が原因と考えられる
症例には,streching や
トレーニングメニューの再検討を指導する。
「概念と病態]
梨状節の「異常状態に外傷が加わって
起こる坐骨神経痛に対し、
状粉症候群という名称が
最初に用いられた。
坐骨神経の梨状筋部における
解剖学的破格について、
Beanaらは目21-27
のように分類している。
本邦手術における破格例の
頻度は約 40%であるが,
正常例においても筋腹内の
腱性部分による絞扼例や
外傷および特定のスポーツによる
overuse が誘因で発症した症例な
どが多く報告されている。
また特異な病態としては,
下殿動静脈部における
動静脈奇形などの血管異常や
梨状筋周囲の炎症または
腫瘍なども坐骨神経障害を
引き起こす可能性がある。
骨盤骨折や人工関節手術後など
の後天的要因までも含めると,
実際は実に多くの病態
が関与しており,
骨盤外坐骨神経障害という
名称も提唱されている。
「臨床症状]
下肢に放散する痛みを伴う
殿部痛が主症状であり,
根性疼痛との鑑別がしばしば困難である。
Valleix 点での圧痛が極めて強く
座位保持が困難で,
大殿筋の萎縮が見られる点が参考となる。
理学所見では,股関節屈曲内旋強制
屈曲外転外旋ストレス により
疼痛が増強し,しばしば股関節外旋位での
歩行を呈するようになる。
また,疼痛のわりには SLR test
が強陽性とはならない。
神経学的には,運動,知覚とも一般に
腓骨神経領域の障害が強いが,
これも根障害との鑑別が容易ではない。
[診断のポイント]
①殿部打撲などの外傷歴や特定のスポーツ。
②下肢放散痛を伴う殿部痛があり,
Valleix 点での腰仙椎部の疾患
圧痛が特別強く, Freiberg test 陽性。
③画像診断上は神経根障害が否定され,
坐骨神経ブロックが著効を呈する。
④筋電図検査では,大殿筋に神経原性の
異常を認めるが,上殿神経支配の中,
下殿筋は正常である。
「 治療方針
①画像検査から根障害を否定され、
確定診断がつかずに漫然と
治療される場合が多いので,
十分に病態を理解させ患者との
信頼関係を築くことが第一である。
②診断的治療の意味でまず
坐骨神経ブロックを行う。
「保存療法
①ステロイドと局麻剤による
坐骨神経ブロックや梨状筋内への
注入が著効を呈するが,
持続効果はまちまちである。
通常,週1回の割で3回程度行う。
②特定のスポーツによる
overuse が原因と考えられる
症例には,streching や
トレーニングメニューの再検討を指導する。
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